Alumni Association of Department of Maxillofacial Orthognathics

保険が適用される
矯正治療について

保険適用可能な矯正について

矯正歯科治療は一般的には保険適用外ですが、下記の場合に限り保険診療の対象となります。

①「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療
②前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療
③顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療

 

よくあるご質問

口唇口蓋裂の歯科治療について

  • Q口唇口蓋裂とはどのような病気ですか?

    口唇口蓋裂は生まれつきの病気です。お母さんの体の中で左右がくっつくはずの唇や上の顎の一部がつながらなかったために起こります。

  • Q口唇口蓋裂では必ず歯並びが悪くなりますか?

    口唇口蓋裂の患者さんは赤ちゃんの時に裂の手術を行います。口蓋(上の顎の歯列の内側で口の上の壁にあたる場所)の裂の手術後の瘢痕(固い傷跡)により上の顎の成長が悪くなることがあります。また歯茎に裂がある患者さんでは歯の欠損があることがあります。そのため口唇口蓋裂の患者さんでは歯並びが悪くなることが多くあります。口唇口蓋裂による歯並びの治療には健康保険が適用されます。

  • Q口唇口蓋裂の矯正治療はいつごろ始めますか?

    口唇口蓋裂の歯科矯正治療は施設により考え方が違う事から治療開始時期も施設ごとに異なります。 しかし最近は多くの施設で5歳くらいからレントゲン写真など資料をとって矯正歯科の管理のもとに入ります。治療をすぐに始める事もあれば、そのまま成長観察を行って適切な時期に治療を開始することもあります。

  • Q矯正治療の費用はいくらくらいかかりますか?

    口唇口蓋裂の歯科矯正治療は保険で治療が可能です。しかし治療が長期間になることも多いため合計すると20万円から30万円くらいが一般的だと考えられます。最近は地方自治体により中学校まで健康保険の一部負担金がかからない場所もあり、ほとんど負担がない場合やきわめて低い負担で治療が終了する事もあります。また、咀嚼(食べ物をかみ砕く事)や発音に問題のある患者さんでは自立支援医療制度を利用できる場合もあります。この制度でも治療費を低く抑える事が可能です。

  • Q矯正治療はどのくらいの期間がかかりますか?

    歯科矯正治療の期間は患者さん毎に大きく異なります。治療開始は小学校低学年くらいからで終了は高校生くらいとなる事が多いと思います。しかしその間すべて治療を行うわけではなく、経過観察期間もあります。一般的に皆さんが矯正治療と考える歯に金属の装置をつけて針金で治療する期間は2年から3年程度で一般の歯科矯正治療と大きく変わる事はありません。

  • Q矯正治療はどのくらいの期間がかかりますか?

    歯科矯正治療の期間は患者さん毎に大きく異なります。治療開始は小学校低学年くらいからで終了は高校生くらいとなる事が多いと思います。しかしその間すべて治療を行うわけではなく、経過観察期間もあります。一般的に皆さんが矯正治療と考える歯に金属の装置をつけて針金で治療する期間は2年から3年程度で一般の歯科矯正治療と大きく変わる事はありません。

  • Q矯正治療はどのくらいの間隔で通院しますか?

    積極的な歯科矯正治療を行っている間は月に一度の通院が一般的です。経過観察期間では3か月から6か月に一度の通院になることが多いと思います。

  • Q矯正治療に痛みはありますか?

    歯の移動には痛みを伴う事が多いです。しかし、勉強や運動ができなくなるような痛みではありません。食事をする時に上下の歯がかみ合った時に痛みを感じて硬い物が噛めなくなる事が多いです。治療後痛みは3日ほど続きますが、それを過ぎると痛みを感じることはありません。

  • Q口唇口蓋裂の矯正治療はどこの歯医者さんでも可能ですか?

    口唇口蓋裂の歯科矯正治療は専門知識が必要です。そのため保険で診療を行うためには指定された医療機関(歯科矯正診断料算定の指定医療機関)でないと行う事はできません。日本矯正歯科学会のホームページにて全国の医療機関を知ることができます。

  • Q口唇口蓋裂の歯科矯正治療での二次骨移植とは何ですか

    口唇口蓋裂の歯科矯正治療での二次骨移植とは、口唇口蓋裂の患者さんの中で歯茎に裂が存在する患者さんで行われる手術です。歯茎に存在する裂に骨を移植することで、隙間を残すことなくきれいな歯並びにすることができます。骨は一般的に患者さんの腸骨(腰骨)の内側の海綿骨と呼ばれる柔らかい骨を使います。外側の硬い骨は一度はずして元にもどすため腰骨の形が変わることはありません。入院は2週間前後です。

  • Q口唇口蓋裂の歯科矯正治療での二次骨移植は必ず必要ですか?

    二次骨移植は、口唇口蓋裂の患者さんの中で歯茎に裂が存在する患者さんで行われる手術です。唇だけに裂がある患者さん、口蓋にのみ裂のある患者さんでは行いません。歯茎に裂が存在する患者さんでは必要な場合が多いですが、矯正歯科医、口腔外科医および形成外科医が連携して必要性を判断します。

顎変形症の歯科矯正治療について

  • Q顎変形症とはどのような病気ですか?

    顎変形症とは上の顎の骨や下の顎の骨の成長に問題があり、顎のずれと著しい不正咬合により咀嚼(食べ物をかみ砕く事)や発音に問題が認められる病気です。

  • Q顎変形症の治療はどのような手順で行いますか?

    顎変形症治療は顎の外科手術が必要です。しかしすぐに手術を行う事はできません。手術時に上下の歯がかみ合うようにまず歯科矯正治療を1年から2年程度行います。その後手術を行います。手術後は細かいかみ合わせの調整が必要なため1年程度の手術後の歯科矯正治療が必要となります。

  • Q顎変形症の矯正治療は何歳くらいから始めることができますか?

    顎変形症の手術は成長終了後に行います。歯科矯正治療は手術の1-2年前から始める事ができるので、一般的には女性では16歳くらい男性では17歳くらいから始める事が可能です。また成人した後は成長ホルモン分泌に問題がある患者さんなどの例外を除いて、年齢に関係なく治療を行う事が可能です。

  • Q矯正治療の費用はいくらくらいかかりますか?

    顎変形症の歯科矯正治療は保険で治療が可能です。一般的には20万円から30万円くらいですが、治療期間や治療の難易度などにより変わります。また別途手術費用がかかります。手術も保険で行う事ができます。欧米では400万円くらいかかる事も多く日本では十分の一くらいの費用で治療が可能です。

  • Q矯正治療はどのくらいの期間がかかりますか?

    歯科矯正治療の期間は患者さん毎に大きく異なります。治療開始は小学校低学年くらいからで終了は高校生くらいとなる事が多いと思います。しかしその間すべて治療を行うわけではなく、経過観察期間もあります。一般的に皆さんが矯正治療と考える歯に金属の装置をつけて針金で治療する期間は2年から3年程度で一般の歯科矯正治療と大きく変わる事はありません。

  • Q矯正治療はどのくらいの期間がかかりますか?

    手術前が1年から2年程度、手術後が1年程度です。全体としては2年から4年くらいかかることが多いです。

  • Q矯正治療はどのくらいの間隔で通院しますか?

    積極的な歯科矯正治療を行っている間は月に一度の通院が一般的です。しかし手術直前は準備のため月に3回くらい通院する必要が生じる事があります。

  • Q顎変形症の矯正治療は近所の歯医者さんでも可能ですか?

    顎変形症の歯科矯正治療は専門知識が必要です。そのため健康保険での治療は、指定された医療機関(顎口腔機能診断料算定の指定医療機関)でないと行う事はできません。当同門会会員の指定診療所はこのホームページからご覧いただけます。また日本矯正歯科学会のホームページでも全国の指定医療機関を知る事ができます。

  • Q顎変形症の手術での入院期間はどのくらいですか?

    手術を行う医療機関や患者さんの状態にもよりますが、下顎のみの手術で14日、上下の顎の手術で17日くらいが全国的な平均入院日数です。

  • Q顎変形症の手術での合併症にはどのようなことがありますか?

    一番頻度の高い合併症は神経の麻痺や知覚過敏です。下顎の歯や唇などをつかさどる神経は下顎の中を通っているため、手術で下顎の位置を変える事により神経が圧迫されて麻痺などが起こる事があります。また出血により輸血をする可能性もあります。